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2016.3.30

大人のトイレ介助~介護の現場から~(後編)

大人のトイレ介助について、介助を必要とすることは本人の自尊心に影響があり、日常生活で苦痛をきたす(介助者も同じく)ものであること、またトイレ動作はトイレの中だけではないことを前編ではお伝えしました。
後編では事例を挙げ、介助者である家族にとってどのような心構えが必要なのかをお伝えしていきます。

【事例・Aさん90歳女性の場合】


Aさんは90歳女性。腰部脊柱管狭窄症によって下肢の神経が麻痺し、排尿障がいと歩行障がいがあり、歳相応ですが認知もありました。ご家族は始め「歩けるようになりトイレ自立」を希望していました。
ですが、Aさん本人は下肢の麻痺があることにより立位を取る(立つ事)への恐怖心が強く、トイレに行く事の拒否反応が見られました。
結果Aさんの場合は本人の苦痛と負担を軽減するためにトイレ介助はせずオムツをするという道が選ばれました。介助者にとっても、トイレ介助をすることは非情に難しいと判断されたからでもあります。
その結果、Aさんは既にこの世を去ってしまいましたが、入院中の晩年オムツをして生活を送っていた時は心身共に楽になったのか、気持ち的には本人に笑顔も見えるようになり、日常生活の苦痛が軽減される結果となりました。

記事19-2

【事例・Bさん70歳女性の場合】


Bさんは70歳女性。脳梗塞を起こし右半身が麻痺し、注意障がいが顕著になりました。
やはりご家族の方はトイレ自立を希望され、結果日中は紙パンツ、夜はオムツという選択肢を取りトイレ介助を行う事になりました。Bさんは立つ事も出来ますし動作能力はありますが、注意障がいが顕著なために「立ってからどうしたらいいのか」「トイレのためにどこに行けばいいのか」などひとつひとつの動作の認識が出来ない状態でした。また尿意がないために、日中は決められた時間ごとに看護師がトイレ介助をする形でした。
家族の方が熱心に付き添うのは良いのですが、病院の許可なくトイレに連れていったところ共倒れして転倒まで起こしてしまいました。
現在、在宅復帰はさせる方向でいるものの、在宅でのトイレ介助の現状を判断して欲しいとの段階です。

記事19-3

【介助者である家族は正しい理解を】


「トイレに自分で行けるようになって欲しい」という願いは普段何気なく行っている動作だからこそ当然そう回復するように思いがちなところから出てくるものでもあります。しかしこれまで述べてきたように「一連の動作の流れのひとつでも出来なければトイレ介助が必要である」という事になってきます。
ですが、在宅でのトイレ介助は介助の中でも一番難しいもので、夜寝ている間の事も含めると24時間対応しないとならない介助です。介助する家族の方々にとってそれが出来るかどうか、今一度家族の方自身の負担も考え考慮する事が大切です。
在宅復帰を目指す場合の介助者によるトイレ介助については、リハビリ中に病院のスタッフに話をよく聞く事、実際の介助の現場を見て体感する事、動作の課題がどこにあるかを正しく見極め理解する事が最も重要だと言えるでしょう。

記事19-1

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