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2015.4.4

「障害者総合支援法」で変わったこと -施設から社会へ戻る障害者の支援対象拡大-

差し替え 障害者自立支援法から障害者総合支援法へ、目的と理念の変化

平成25年4月(一部は平成26年4月)に施行された障害者総合支援法。
それまでの障害者自立支援法では、障害者や障害児がそれぞれの能力や適性に応じ、自立した生活を送れるように支援することを目的としていました。
どちらかというと、「自分で働ける状態を支援する」という立場によっており、障害の有無にかかわらずに安心して生活できる環境を整えるという視点は弱かったのです。

この点をふまえて、障害者総合支援法では、能力や適性に応じ自立した生活を支援するといった内容が削除されています。
そのかわりに、まず基本的人権を持つ個人として尊重されること、が追加されました。
社会で生活するひとりの人間として尊重し、社会で生活するために必要な支援をするための法律として制定されたといえますね。

ところで、障害を持つ方が地域で日常生活を営む上では、壁となるような社会的制度、事物などをなくす必要があります。
しかし、障害を持つ方の抱えている問題は実に多様で、単一的なサービスでは対応できないのが現実。
そのため、ひとりひとりにあったサービスで障害を持つ方の暮らしを支えていく、それを現実とするために、障害者総合支援法が施行されたのです。

ちなみに、障害者支援施設にしても保護的な役割が多く、施設から出て社会に飛び出していったらどうなるかわからないと、勇気を持てない方々が大勢いらっしゃいました。
また実際に長い時間を施設や病院という閉じられた保護空間で過ごしていた人たちが、施設を出ると、社会の障害に対するサポートの少なさに不安にかられたり、また自分がまるで浦島太郎になったように感じた方も多かったようです。
世の中はパソコンや携帯電話の普及で情報の洪水となり、日進月歩で変化しているのですから、無理もありません。

このような不安や悩みを解消するための仕組みとして、旧法の時点でも地域移行支援という計画を立てて徐々に地域生活へ戻る支援を行う制度がありました。これは住む家を確保したり、各サービスの体験的利用、宿泊のサポートなどの支援を行う制度です。
ただし、障害者支援施設に入所している方か精神化病院に入院されている方が対象でした。でも、地域生活に溶け込むのが困難な障害者の方々はほかにもいらっしゃいますよね。例えば矯正施設から出所される障害を持つ方もそうです。

そこで「障害者総合支援法」の平成26年度の改正の際に、矯正施設から出所される障害者などにも対象が拡大されました。
住居を紹介して終わり、施設を紹介して終わりといったことにならずに、障害を持つ方の社会復帰のための長期的な公的支援を進めていく。そうした方向に社会が舵をとってきていると、ここから考えることができそうです。

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