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医療費を負担してくれる制度を理解しよう ②育成医療のしくみ

2015.5.14

法律

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子どもの体にかかる負担は、治療をして少しでも軽くしてあげたいですよね。育成医療は、障害のある子どものための制度です。先天性緑内障などの視覚障害や、口蓋裂等の言語障害など、手術などの治療を行うことで障害の改善が期待できる子どもを対象に、治療費の一部を公費で負担してくれます。また、医療を行わないと体に障害が残る可能性がある子どもも、制度の対象となっています。

医療費支給の有効期限は、原則として3カ月以内です。ただし、治療が長期におよぶ場合は、最長1年以内と決まっています。たとえば、腎臓機能障害による人工透析治療や、免疫機能障害による抗HIV療法等治療などがこれに当てはまります。主な育成医療の対象者と疾患の例は次の通りです。

<視覚障害>
斜視、眼瞼欠損、眼瞼外反症、眼球癒着、瞳孔閉鎖症、牛眼、眼瞼内反症、兎眼症、眼瞼下垂症、角膜白斑、先天性白内障、網膜硝子体出血

<肢体不自由>
斜頚、先天性股関節脱臼、拘縮、切断及び離断、クル病、骨髄炎、各種関節炎、大腿四頭筋拘縮症、内外反足、顔面奇形、O脚、分娩麻痺、変形治癒骨折、不良肢位強直、弾撥膝、ペルテス病、先天性側彎症、病的脱臼

<聴覚、平衡機能障害>
外耳奇形、感音系難聴、中耳奇形、慢性中耳炎

<音声、言語、そしゃく機能障害>
喉頭腫瘍、口蓋裂、唇顎口蓋裂

<心臓障害※>
心室中隔欠損症、フアロー四微症、心内膜床欠損症、肺動脈狭窄症、心房中隔欠損症、動脈管開存症、大血管転位症

<腎臓機能障害※>
慢性腎不全

<呼吸器、ぼうこう、直腸、小腸機能障害およびその他内臓障害※>
食道閉鎖症、巨大結腸症、胆道閉鎖症、腸回転異常症、巨大臍帯ヘルニア、腸閉鎖症、肛門閉鎖症、尿道上・下裂、横隔膜ヘルニア、脳炎・硬膜下水腫、膀胱腫瘍、直腸腫瘍

<ヒト免疫不全ウィルスによる免疫の機能障害>
ヒト免疫不全ウィルス(HIV)病

※心臓障害や腎機能障害など内蔵機能の障害は、手術によって将来的に生活能力を維持できる状態のものに限られており、内科的治療のみの場合は除きます。

育成医療の支給認定は各市町村が行います。育成医療の必要性を認められた場合は、世帯の所得状況に応じて、高額治療継続者への該当・非該当を確認します。また、負担上限額の認定も行う必要があります。これらの申請を行う際は、申請書や所得が確認できる書類のほか、医師の意見書等が必要になります。申請しなければ支援を受けることができないので、早めに手続きを行いましょう。

市町村のなかには、独自の給付として育成医療の自己負担分を補助する制度を設けているところもあります。自分の住んでいる地域が該当するかわからないときは、市町村の担当課に確認しましょう。また、申請や医師への相談などに不安を感じる場合は、医療機関に配置されているソーシャルワーカー(MSW)に頼ってみましょう。適切なアドバイスがもらえるはずです。

日下部敦子

日下部敦子

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