ハローワールド

明石市 全国初!助成金制度導入の試み!!

2016.7.22

法律

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障害者差別解消法と合理的配慮

4月1日に障害者差別解消法が施行され、障害者の方への「合理的配慮」が行政には「法的義務」、民間企業には「努力義務」と義務づけられ大きなニュースとなりました。
障害者差別解消法ですが、2010年から検討が始まり2013年6月に付されたものの、具体的な措置がとられておらず、一般の認識としては障害者と一般の人を区別してはいけない、平等でなければならないといった大まかな意味しか理解できていないのが現状です。もちろんこの解消法は、「すべての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現につなげること」を目的として施行されていますが、その社会を実現するために「合理的配慮」が重要となってくるのです。

この障害者差別解消法は、
障害者基本法第4条 
第1項:障害を理由とする差別等の権利侵害行為の禁止
「何人も、障害者に対して、障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない」
第2項:社会的障壁の除去を怠ることによる権利侵害の防止
「社会的障壁の除去は、それを必要としている障害者が現に在し、かつ、その実施に伴う負担が過重でないときは、それを怠ることによって前項の規定に違反することとならないよう、その実施について必要かつ合理的な配慮がされなければならない」
第3項:国による啓発・知識の普及を図るための取組
「国は第一項の規定に違反する行為の防止に関する啓発及び知識の普及を図るため、当該行為の防止を図るために必要となる情報の収集、整理及び提供を行うものとする」
を具体化する為の法です。
上記の条文を分かりやすく説明すると、「障害者の方の来店や利用を断るといった障害を理由にしてサービスの提供を拒否することを禁止し、障害のある方の要望があれば企業側の重い負担とならない範囲で対応するように配慮すること。また国が主体となり、相談機関の設立や啓発運動の実施、差別に関する情報収集し提供していきましょう」ということです。

今回取り上げたいのが、第2項についてです。
兵庫県の明石市では4月1の障害者差別解消法施行に伴い、明石市障害者差別解消法条例を定め、全国で初めて助成金制度を始めました。
障害基本法第4条2項には「その実施に伴う負担が過重でないときは」と定められています。ということは、「負担が過重であれば配慮しなくいい」という解釈ともとれますね。
そのような過重な負担を理由に合理的配慮の提供が断念されないように、と明石市では助成金制度を設けました。

◆制度を利用できる団体
・商業者など民間の事業者
・自治会など地域の団体
・サークルなどの民間団体
◆助成の対象になるもの
合理的配慮を提供しやすくするために環境整備にかかる費用で、次のもの。
・コミュニケーションツールの作成費(上限額 5 万円までは全額助成)
  点字メニューの作成費用、チラシ等の音訳にかかる費用
  コミュニケーシ ョンボードの作成費用等
・ 物品の購入費(上限額 10 万円までは全額助成)
  折りたたみ式スロープや筆談ボードなどの購入費用
・ 工事の施工費(上限額 20 万円までは全額助成)
  簡易スロープや手すりなどの工事にかかる費用

すでに、4月末で11事業者の助成金が決定しており、今後も増えていく見込みです。
他の自治体でも合理的配慮を民間業者にも義務付けているところはありますが、明石市のように助成金の制度がある自治体はありません。
明石市から全国の自治体へと広がっていくことを期待したいですね。

障害者差別解消法の施行で少しずつ社会環境の整備も進んでいくと思いますが、この整備は障害のある方に限らず、今後超高齢社会になり高齢者が増えていく日本にとって最重要課題になってくると思います。
障害を持った方も、高齢者も、全ての国民が暮らしやすいと感じ共生できる社会になるよう、私たちも差別や偏見を持つことなく「誰にでも手を差し伸べる」という当たり前のことをしていきたいですね。

ハローワールド編集部

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