ハローワールド

障害者の自立と共生を目指して   ~社会福祉法人はるの取り組み~

2016.9.2

支援団体

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障害者の工賃

突然ですが、働く障害者が得ている月平均工賃額を知っていますか?
厚生労働省の発表によると、平成26年度の平均工賃は、就労継続支援B型で「14,838円」就労継続支援A型で「66,412円」
平成18年に障害者自立支援法が施行され8年が経ち、工賃を上げようと様々な取り組みもされてきましたが、まだまだ改善できていません。
そんな中、月額9万円を越える賃金をもらっている障害者が通う施設が東京都の世田谷区にあるそうです。

社会福祉法人 はる

社会福祉法人はるは「働くことを通じて自己の誇りと自分らしい人生を取り戻し、周囲の人と楽しく生きることを実践し、障害の有無を越えて生きる楽しさを共有できる社会や地域づくりを目指している」法人です。
施設長である西谷さんが、「自立したい」という精神障害者の声を受け、1994年に障害者の為の働く場を作ろうと事業を起こしました。
当初は様々な苦労もありましたが賛同者の協力もあり活動を続け、障害者の居場所、就労する為の社会資源となるようにと、2001年に世田谷区で一番最初の障害者就労支援センターを開設しました。

経済的自立 ~パイ焼き釜~

この法人が一番最初に始めた事業が、就労や生活の自立を目指す訓練の場である、「パイ焼き釜」
1994年のスタート以来変わらず大切にしている事、それは「働く喜び、食べる楽しさ・仲間づくり等、生活の原点」だそうです。
パイ焼き釜では、ただ訓練として働くのではなく「責任を持って働く」という基本的な力を身に付け、それにより高い工賃を得て、自信や誇りを回復し、経済的な自立ができるようにサポートをしています。
そんなパイ焼き釜はパイやタルトの焼きあがったいい匂いがし、世田谷の地域の人たちに愛され毎日大賑わい。
それは「障害者の作った授産品だから」ではなく、地域の人たちの理解や協力、商品としてとても美味しくまた買いたい!と思ってくださる方がいるからだと言います。
売上が上がることによって工賃アップにも繋がり、法人が目指している「経済的自立」が実現に近づいているのかもしれません。

障害者の就労には適した環境作りが必要…しかし

人は働くことで収入はもちろん、生きがいや自信を持てたり、友人を作り社会との関わりを持つなど多くのことを得て自立することができます。
しかし一般企業などは障害者の方に適した環境が作られていない為、働くことが難しく、経済的な自立ができない!という現状があります。
障害者の方の居場所や環境作りができなければ、自立どころか社会との関わりを持つことができず、障害者は孤立していく一方です。
国の支援はもちろんですが、地域の協力そして企業の理解をどのように得ていくのか、障害者が自立していく為に重要であり、迅速に解決しなくてはならない課題ではないでしょうか?


昨年の12月に西谷さんは福祉業界で大変価値のある「ヤマト福祉財団 小倉昌夫賞」を受賞されました。障害者の自立就労支援の功績を認められたからです。
今後も障害者の方の生きる楽しさや喜びを持ち、働くことを通して当たり前の暮らしができる社会の実現のために尽力していってほしいですね。
西谷さん、社会福祉法人はるの今後の活動に期待です。

ハローワールド編集部

ハローワールド編集部

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