HELLO NEWS

社会をもっと幸せにするために、
知っておきたいニュースを厳選。

2015.12.26

高齢身体障がい者回復期リハビリテーション病棟~自立とは何か~

記事2-1

平成時代に突入して30年弱、高齢化社会も伴って、身体障がい者におけるリハビリテーションのニーズや特徴も様変わりしました。リハビリテーションや介護保険の整備により、現在リハビリテーションは、急性期、回復期、生活期という3つの段階が基本の柱となっています。
しかし、3つの基本柱があるにも関わらず、病院や患者さんによっては観点の認識や問題点も様々出てきています。今回はその一部、高齢者を主とした入院回復期リハビリテーション病棟の実態を、現場の声と共にお伝えしていこうと思います。

【回復期リハビリテーション病棟の役割】

入院型の回復期リハビリテーション病棟での役割は、急性期つまり、危機的状態から脱した患者の方が、生活期である自立に向けた様々な療法を行う事を主としています。
回復期と言うのはあくまでも「自立に向けたリハビリ」の場所と言えるのです。
入院している患者さんが退院し、日常生活を送れる事を基本としています。その為に行われるものとして医療範疇とはまた違った意味の理学療法、作業療法が行われているのが回復期病棟です。
例えば脳梗塞などによる障がいを持つ方、また認知症の方に至るまで、入院による介護を必要とした高齢者が多い事が現状で、その数は年々上昇しています。ですが、現場においては一人当たりの受け持ち患者数も多く、人材不足も手伝って全てをケア出来ないと言った問題点も挙げられます。

【高齢者自立とは何か】

まず入院回復期リハビリテーション病棟には、その程度によりますが最大でも6ヶ月の入院しか得られない、といった決まりが存在します。では本当に6ヶ月で足りるのか?また6ヶ月も入院する必要性はあるのか? 実際には、この「期間」の中に問題点があると言えそうです。
病院側が目指す自立というのはあくまでも「復職」ではなく「生活」を柱としています。
例えば家に帰れる状態ならそれは自立とみなし、退院に至ります。しかし、実際には自立に至っても退院しないという実態が存在します。定められた期間内での治療を最大限に入院に費やす事は、本来ならば避けたい、というのが現場の声で、次に回復リハを必要とする患者さんが回復期病棟を待つ期間が伸びる、という悪循環も生んでいます。それには、何があるのでしょうか。

記事2-2

【現場と患者さんの家族との関係】

回復期病棟の担当者と、患者さんの家族の間で行われる面談。
その中で家族が希望する事として要望されるものに次のようなものがあると言います。

「(6ヶ月)いっぱい入院させておいて欲しい」「復職させられるまで面倒を見て欲しい」

このような要望があがるケースが実は非常に多いのです。
しかし、これは回復期病棟の役割から、現在では範疇外とされています。回復期病棟は復職が目的の病棟ではないからです。そして、短期間で回復する患者さんが、限度いっぱいいっぱい入院している事は、先に述べた事も含め患者さんにとっても良い方向に繋がらない、と言うのが現場の切実な声として実は挙げられているのです。

ここで自立という観念をもう一度確認すると、復職ではなく自立を目指す回復期リハ病棟は、日常生活が送れるまで回復したら「自立」とみなします。この意味を、患者さんやその家族が認識出来ないケースが非常に多いと言われているのです。
また、長きに渡り回復期に入院する事は、患者さんにも良くはありません。何故ならば「何でもして貰う事が出来る」という云わば甘えがついてしまうからなのです。それを家族が許す事は、家族にとっても良い事ではないのです。出来る事ならば早期治療に成功し、生活期をまんべんなく過ごせるタイミングで入退院を切り替える事こそ、とても重要になってくるのです。

記事2-3

回復期以降のステージをよりよいものに

入院期間が定められている入院回復期病棟が担う役割にはこのように限界が存在します。この回復期の段階に新たな役割を設ける案も浮かんでいますが、それは人材不足の現場に更に負担をかける事になりかねない危惧も存在します。
急性期から回復リハビリ期、そして生活期を含むそれ以降のステージをより良いものに確立し、段階的に整備を進める事こそ、現代高齢化社会の求められている事ではないかと言えそうです。

  • google plus
  • RSS
  • Twitter
  • Facebook
COPYRIGHT (c) HelloWorld co.,ltd. ALL RIGHTS RESERVED.