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2021/03/12
【大宮】組織の中で働く力を身につける「ライン作業」訓練についてご紹介します

こんにちは!就労移行支援事業所・ハローワールド大宮です。
就労移行支援事業所・ハローワールドでは、利用者さんの能力開発の一環として、実際の仕事を模した様々な訓練を行っています。
今回の記事では、その一つである「ライン作業」訓練について紹介します。
ライン作業訓練とは
ライン作業訓練とは、「ライン生産方式」を想定した訓練です。ライン生産方式とは、複数人が一つの商品の製造の各工程を担い、それぞれの役割を果たして商品を完成させていく生産方法です。軽作業などの求人でも、このライン生産方式の作業員は沢山募集されています。
ライン生産方式について、詳しくはこちら(外部サイトに遷移します)
ハローワールド大宮で行っているライン作業訓練では、支援員を発注者・利用者さんを受注者に見立て、模擬的にアクセサリーの製造を行っていただきます。
4人一組のチーム制で、
①納品書作成 1人
①商品作成 2人
③検品・発送準備 1人
というチーム構成で作業に取り組んでいきます。
このチームの中でリーダーを1人決め、発注者(支援員)とのやり取りはその人1人に担当してもらいます。メンバーの各々が発注者とコミュニケーションを取ることができない分、チーム内での連携が重要になってきます。
その日の訓練中に作成する成果物の量は、目標として支援員から提示されます。目標を達成するためには、自分の与えられた役割をきっちりとこなすことは勿論、空いた時間に他の人の作業を手伝うなど、全体の生産性を上げるための工夫も必要です。
ライン作業訓練で身に付く能力
このライン作業訓練、それぞれの作業自体は「ビーズを紐に通す」「商品を袋に詰める」といったシンプルなものです。そのため正確に作業を行うための集中力なども身に付きますが、この訓練で最も磨かれるのはそこではなく、「チームで作業をする力」です。
具体的にどのような能力が身に付くのか、ご紹介します。
・周り(全体)を見る力
例えば、後工程である袋詰めや箱詰めの作業が何らかの理由で滞っているときに、商品作成役の人がそれを気にせず自分の作業ばかりを続けていたら、そこでラインが詰まってしまいます。前後工程で問題が起こっていないかを確認し、何かあれば手伝ったり、それに合わせて自分の生産ペースを調整したりするなど、流れを俯瞰しながら自分の仕事を行うことが求められます。
・報連相(報告・連絡・相談)を適切に行う力
作業の開始時・終了時だけでなく、困ったことがある時や、前もって伝えておいた方が良いと判断したことはリーダーやメンバーに適宜報連相を行っていただきます。
「報連相は大切」と頭ではわかっていても、実際に忙しい作業の中では「こんなこと相談していいのだろうか…?」と思ってしまいがち。ですが、コミュニケーションが取れていないと「Aの商品だと思ってAの袋に入れたら、実は作っていたのはBの商品だった!」なんてミスが起こることも…。
失敗も含めた色々な経験を通じて、「判断に困った場合は、迷わず相談する」ということの大切さを体感してもらうことができます。
・段取り力
支援員からの指示は、「時間内にこの商品をこれだけ作ってください」という内容だけで、具体的な作業の順番や時間配分などについての指示は一切行われません。与えられた時間をどのように使い目標を達成するかは、全てチーム内で相談して決めていただきます。
効率よく仕事を進めるために、どうやって細かい作業をチーム内で分担するか?休憩時間も含め、どんな時間配分で作業を進めていくか?そういったことを作業に取り掛かる前に頭の中でイメージすることで、段取り力を身につけることができます。
他にも、自分の担当した仕事に責任を持つことの大切さを学ぶことができたり、仕事の場でのコミュニケーションの練習になったりと、様々な学びや経験を得ることができます。
生産の現場だけでなく、あらゆる仕事の場で必要とされる能力を身につけるのにピッタリの訓練です。
おわりに
今回の記事では、報連相や段取り力を身につけることができる「ライン作業訓練」についてご紹介しました!
チームでの仕事を想定した訓練は、同じ志を持つ仲間が沢山いる就労移行支援事業所だからこそできることです。仕事でのコミュニケーションがうまくできず困っている人は、こういった場で一度練習をしてみても良いかもしれません。作業後にチームで振り返りを行ったり、支援員からのフィードバックを受けたりすることもできるので、確実に力をつけられるのではないでしょうか。
今回紹介したライン作業訓練が気になる方や、他にはどんな訓練があるのか知りたい方は、是非一度ハローワールドへお問合せください。